1924年(大正13年)に生まれた古谷蒼韻は、京都宇治の地に住まい、若き日から多様な古典を学び、独自の芸術の道を切り開いてきました。
特に王羲之に源を発する漢字の書が日本で平仮名に発展をとげたプロセスに夢をはせ、万葉仮名や良寛など和趣に富んだ作品に意欲を持って取り組んでいます。
伝統の漢字をベースに日本人の叙情性をもった日本の書の確立――今年88歳を迎えた古谷蒼韻の挑戦は今も続いています。
現在は日本芸術院会員、文化功労者、日展顧問など現代書壇の最高峰として指導的役割を果たしています。
普遍の原理を求めて書の道を歩む強靱な精神と格調高い書風は、まさに現代書壇の規範ともいうべき存在です。
本展ではその芸術の軌跡を、初期から最新作までのおよそ80点で辿るとともに、書に生きる人生観や芸術観も紹介します。
永遠普遍の書を求めて 米寿記念 古谷蒼韻展
■10月16日(火)まで
■8階 ホール
※最終日は午後6時閉場(入場は午後5時30分まで)
入場料〈税込〉=一般800円/大学・高校生600円/中学生以下無料
日本橋高島屋(タカシマヤ)
〒103-8265
東京都中央区日本橋2丁目4番1号