ただひとり、初期から晩年まで自己の価値判断により歩む道を選択し、自己の絵画を展開。日本近代絵画史上に輝く天才画家 岸田劉生。150点以上の作品でその軌跡を辿る。
強烈な色彩と筆致の風景画。一目見れば忘れがたく、記憶に残る肖像画。大正から昭和初期を生きた洋画家・岸田劉生とは、そのような絵画を描き残しました。
日本の近代美術の歴史は、フランスの近代美術を追随した歴史であったとされますが、彼はただひとり、初期から晩年まで、自己の価値判断によって、自己の歩む道を選択し、自己の絵画を展開。同年代はもとより後世の画家たちにも、岸田劉生の作品は大きな影響を残しました。
この度、没後90年を記念し、東京ステーションギャラリーにて開催される岸田劉生展では、北は北海道から南は九州まで、150点以上におよぶ厳選した名品ばかりを展示。天才画家とよばれる岸田劉生の偉業を、ほぼ年代順の展示作品から感じられる展覧会となります。
画家・岸田劉生
日本の近代美術の歴史は、フランスの近代美術を追随した歴史であったとされます。BUT 岸田劉生はただひとり、初期から晩年に至るまで、自己の価値判断によって、自己の歩む道を選択し、自己の絵画を展開しました。そんな劉生の作品や姿勢、活動は、同時代の若い画家の指標ともなり、強い影響を与えました。
画家・岸田劉生(1891-1929)は、日本の近代美術の歴史において最も独創的な絵画の道を歩んだ孤高の存在です。
明治の先覚者・岸田吟香を父として東京・銀座に生まれ、父の死後はキリスト教会の牧師を志しますが、独学で水彩画を制作するなかで、画家になることを勧められ、黒田清輝の主宰する白馬会葵橋洋画研究所で本格的に油彩画を学びます。
そして、雑誌『白樺』が紹介する「後期印象派」の画家たち(ゴッホ、ゴーギャン、マティスら)を知り、大きな衝撃を受けます。
1912年には、斎藤与里、高村光太郎、萬鐡五郎らとともにヒユウザン会を結成、強烈な色彩と筆致による油彩画を発表します。
BUT 画家としての自己の道を探究するために、徹底した細密描写による写実表現を突きつめ、その先にミケランジェロやデューラーら西洋古典絵画を発見、独創的な画風を確立します。
1915年には、木村荘八、椿貞雄らとともに草土社を結成、若い画家たちに圧倒的な影響を与えました。また、最愛の娘・麗子の誕生を契機に、自己のなかの究極の写実による油彩画を志します。
その後は、素描や水彩画、日本画にも真剣に取り組み、再び油彩画に「新しい道」を探究しはじめた1929年、満洲旅行から帰国直後に体調を崩して、山口県の徳山において客死しました。享年38歳でした。
岸田劉生150点以上の作品を基本的に制作年代順に展示
本展では、岸田劉生の絵画の道において、道標となる作品を選び、会期中150点以上の作品を基本的に制作年代順に展示することで、その変転を繰り返した人生の歩みとともに、岸田劉生の芸術を顕彰しようとするものです。このたび没後90年を迎えて、一堂に名品が揃います。
*会期中、一部展示替えがあります(前期=8/31~9/23、後期=9/25~10/20)。
明日8月31日から東京ステーションギャラリーで始まる「没後90年記念 岸田劉生展」。本日、内覧会が行われました。
ほぼ制作年代順に展示された劉生の名画は圧倒的な迫力!サインに注目してみるのも興味深いとのこと。
本日発売の和樂10・11月号でも岸田劉生展をご紹介しています!(50) pic.twitter.com/GqhHEPDBlI— 和樂(雑誌)公式 (@warakumagazine) August 30, 2019
没後90年記念 岸田劉生展(東京ステーションギャラリー)
好きなので初日に行ってきました!
作品に書いた日を律儀に書いていたおかげで、書かれた順の展示。作家としての流れを感じられます。
水彩絵の具の作品とか新鮮。麗子ちゃん一杯!
看板以外の写真は以前近美で撮ったものです。#Bura_Bi_Now pic.twitter.com/3lxrk95rFr— 里見 (@s_satomi) August 31, 2019
没後90年記念 岸田劉生展(東京ステーションギャラリー)
好きなので初日に行ってきました!
作品に書いた日を律儀に書いていたおかげで、書かれた順の展示。作家としての流れを感じられます。
水彩絵の具の作品とか新鮮。麗子ちゃん一杯!
看板以外の写真は以前近美で撮ったものです。#Bura_Bi_Now pic.twitter.com/3lxrk95rFr— 里見 (@s_satomi) August 31, 2019
岸田劉生展で販売しているグッズがすごいんです。しりあがり寿さん描き下ろしオリジナルグッズ「岸田先生と麗子ちゃん」として、イラスト入りのグッズやこけしやクッキーなど。コスチュームキューピーも!東京ステーションギャラリーのミュージアムショップでしか手に入りませんので、会期中ぜひ! pic.twitter.com/drvtbfOPaV
— 鳴神堂 9/8Vショー5F CS-2 (@utinotaicho) August 30, 2019
開催期間 | 2019/08/31(土) ~ 2019/10/20(日) |
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最寄り駅 | 東京駅 |
会場 | 東京ステーションギャラリー |
時間 | 開始:10:00 終了:18:00 備考:金曜は20:00まで ※入館は閉館の30分前まで ※会期中、一部展示替えあり 前期 8/31~9/23、後期 9/25~10/20 |
料金・費用 | 一般 1,100(900)円、高校・大学生 900(700)円、中学生以下無料 ※( )内は前売料金、前売情報は公式サイトを要確認 ※20名以上の団体:一般 800円、高校・大学生 600円 ※障がい者手帳等持参の方は当日入館料から100円引き(介添者1名は無料) |
お問い合わせ | 東京ステーションギャラリー 電話番号:03-3212-2485 |
オフィシャル サイト |
東京ステーションギャラリー |
注意事項 | 月曜日、9/17(火)、9/24(火)は休館 ※ただし、9/16(月・祝)、9/23(月・祝)、10/14(月・祝)は開館 |